前で取り上げた文殊菩薩と常に一対となり、釈迦如来の脇持ちとして祀られているのが普賢菩薩です。
文殊の知恵に対して慈悲の仏さんで、そのお姿は象の上に乗られ、左手に慈悲の心を表す蓮の花を持っておられます。

「華厳経」の中に、十大願と呼ばれる「行願」といって、仏教を信仰し精進しようとする誓いと、凡人が仏になる行を勧めることが説かれています。

その行願とは
一、諸仏を敬うこと
二、仏の恩恵を礼賛すること
三、悪行を懺悔すること
四、供養を施すこと
五、仏の功徳を喜ぶこと
六、仏の教えを請うこと
七、仏の永世を願うこと
八、仏に学ぶこと
九、衆生を利益すること
十、ひろく仏に回向すること

そして、密教では、悟りを求めて努力する存在である金剛薩睡と同一視し、菩薩心を司る仏様として重視しました。
また、「法華経」には信仰者を守護してくれることが述べられています。

普賢菩薩を描いた仏画では、唐服を着た十人の女性【十羅刹女】を従えることがありますが、それは法華経の中に説かれる「女人往生」によるもので、平安時代には特に、女性からの信仰を集めました。
御真言は「オン・サンマヤ・サトバン」
意味としては、生きとし生けるものが、現世の世界で悟りを得ることが出来る「凡聖不二」の仏道精神を勧める御真言です。
私ども誰にでも出来るはずの教えを説いてくださる仏様であるのです。

 

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